こんにちは、ゲーム大好き人間こと大桶です。
僕はレトロゲームが大好きなので、今日はこの溢れるゲーム愛を皆様にお伝えしようと思います。
と、その前に持論を一つ。僕は映画や漫画などの原作がないオリジナルのゲームには、世界観の構築が必須だと思っています。世界観がいい加減だとプレイしててふと冷めちゃう時があるんですよね。水戸黄門の中で平気でカタカナが使われていたり、メイド喫茶のメニューに書かれている『メイドさんの手作りオムライス』を厨房ですおっさんが作ってたら冷めちゃうのと一緒です。ゲームをプレイする人をゲームの中に引き込み、現実を忘れて夢中になってもらうぐらいの世界観が必要なんです。
それは時に中世のような、時に近未来のような、時に現代のような時代。そして時に平和な、時に混沌とした、時に嵐の前の静けさのような環境。どんな世界だって構いません。ただ一つだけ、その世界が一分の隙もなくその世界を保っていること。そこさえ守っていれば、プレイヤーは安心して、すべてを委ねて世界を駆け巡れるんだと思います。
と、ここまで前置きをした上で、今日お伝えするレトロゲームは『ミネルバトンサーガ ラゴンの復活』です。
ミネルバトンサーガは1987年にファミコンで発売されたRPGです。ゲームの舞台はミネルバトンという架空の世界。そこに巣食う魔王を若き王子が倒すという物語。サーガというのは物語という意味ですよ。
このゲームでいいなあと思うところは、とことんまで世界設定が考えられているところです。ミネルバトンの世界は神々の戦の舞台となっていて、善神と悪神が常に争っている。そして他の世界に影響が出ないようにするため、この世界は大海を境にして霧に閉ざされている。
さらに、ミネルバトンの世界の中で人間が作り出した王国は4つ。そのうち3つの国が魔物の手により壊滅状態。主人公はその滅ぼされた王国のひとつの王子。王国が魔物によって滅ぼされた際に、臣下の男が命からがら幼い主人公を連れて逃げ出し、父親となって主人公を育てました。その義父が病で息を引き取る寸前、ベッドの横で主人公は出生の秘密を明かされ、王国復興の為に旅に出ます。
そう、物語はこの状態から始まります。主人公が旅立つところから始まるのではありません。連綿と紡がれた神話の一端として主人公の旅があるのです。そして王子となったプレイヤーは旅の中で、各町にいる詩人達からミネルバトンの世界の神話を聞き、世界を理解していくのですよ。既に構築された完全な世界を旅を進めるごとに段々と理解していく気持ち良さがとてもいいです。そこには確かにミネルバトンのサーガ(物語)が存在するわけです。
ゲームというより、叙事詩を読んでいるかのような優しさと爽快感を是非皆さんに体感して欲しい、そんな一本です。
あ、ゲームの難易度は劇的に高いです。ファミコンだし。優しくもないですし途中から爽快感を感じるどころか常に死と隣り合わせになりますよ。くれぐれもサーガが途中で終わらないように気をつけてね!